月岡芳年の本
芳年について書かれた本にはどんなものがあるだろうか。
「国立国会図書館」で少し調べてみた。
この分類は
*芳年の死後の作品のみを対象とする。
*小説は分類番号によって判断した。
*タイトル名が『月岡芳年展』となっているものや、出版元が博物館であるものは図録とみなす。
*著者名に芳年がないが、件名(キーワード)がのものは絵のない解説本とする。
*著者名が複数の絵師であるものや、芳年がメインではない趣旨の違うシリーズものはその他に分ける。
*件名と著者名が「芳年」であるもののみを画集とみなす。
その結果
画集
- 芳年妖怪百景 / 〔月岡芳年〕[他]. -- 国書刊行会, 2001.7
- 月岡芳年の世界 / 悳俊彦. -- 東京書籍, 1993.1
- 芳年-狂懐の神々 / 横尾忠則,中山豊彦. -- 里文出版, 1990.4
- 月岡芳年画集 / 瀬木慎一. -- 講談社, 1978.3
- 血の晩餐 / 大蘇芳年. -- 番町書房, 1971
解説本
- 影の美学 / 宗谷真爾. -- 新潮社, 1975
- 近世の呪縛 / 早野泰造. -- 牧野出版, 1986.5
小説
- 芳年写生帳 / 野村胡堂. -- 春陽堂書店, 昭和14
- 芳年冥府彷徨 / 島村匠. -- 文藝春秋, 1999.6
- 江戸のろくでなし / 矢代静一. -- 河出書房新社, 1982.11
図録
- 月岡芳年展 / 平木浮世絵財団・平木浮世絵美術館. -- 〔平木浮世絵財団・平木浮世絵美術館〕, 〔1996〕
- 月岡芳年展. -- 日本経済新聞社, 1995
- 和漢百物語 / 月岡芳年[他]. -- 町田市立国際版画美術館, 1991
- 魁題百撰相 / 月岡芳年[他]. -- 町田市立国際版画美術館, 1991
- 月岡芳年の全貌展 / 瀬木慎一. -- 西武美術館, c1977
- 月岡芳年五十年忌記念展覧会目録. -- 慶応義塾図書館, 昭和16
その他
- 高橋誠一郎コレクション浮世絵. 第6巻. -- 中央公論社, 1977.4
- 週刊日本の美をめぐる. no.33(江戸 15). -- 小学館, 2002.12. -- (小学館ウイークリーブック)
- 春信清長写楽論 / 野口米次郎. -- 第一書房, 大正15. -- (野口米次郎ブツクレツト ; 第20編)
- バロックの日本 / 守安敏久. -- 国書刊行会, 2003.12
- 芳崖・雅邦・暁斎・芳年論 / 野口米次郎. -- 富書店, 昭和22. -- (ブックレット ; 第7編)
- 歌川國芳一門の全貌展. -- 北海道立旭川美術館, 〔2000〕
- 神保朋世展. -- 弥生美術館, 1997.4
浮世絵大家集成. 続 第1巻 / 大鳳閣書房. -- 大鳳閣書房, 1933
- 近世侠義伝 / 魁斎芳年[他]. -- 風俗絵巻図画刊行会錦絵部〔ほか〕, 大正6. -- (歴史地理風俗錦絵文庫 ; 第3回)
まあ、雑誌の記事などを調べればもっと出てきますが、今までに出た画集が五冊のみとはえらく少ない気がする。
図録は普通の図書館ではまず置いていない。
その内現在でも書店で買えるのは『芳年妖怪百景』のみ。
よく見たら私はこの内『血の晩餐』以外全部読んだことがあるようだ。
お勧めは『月岡芳年の世界』。バランスがいいし、ボリュームもある。結構図書館にもあるので手に入れやすい。芳年の内輪話がいい。
『月岡芳年画集』は古めなので少し手に入れにくいが、芳年の妖怪画についての記述があるし、結構いい。
『芳年妖怪百景』は薄い。妖怪の絵しか載っていない。(当然だが)でも平忠盛の絵は妖怪とは違うと思うのだが。本当に芳年の妖怪の絵がこれだけなのか疑わしいのでその内国会図書館の所蔵作品から調べてみるつもり。巻末の文章も薄い。でも結構、図書館にある気がするし、唯一まだ絶版ではないので手には入れやすい。
『芳年-狂懐の神々』は芳年の本ではなく横尾忠則の本だと思ったほうがいい。『芳年妖怪百景』では参考文献に使われていなかった。『月岡芳年の世界』ほどではないが、そこそこ見つかる。ただし、表紙が薄いのでぼろぼろの可能性あり。
個人的には『月百姿』をすべて収めた本が欲しい。
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